2010年3月15日月曜日

【読書】海からの贈り物

出会いというのは偶然の重なりである。
知り合いが知花くららさんにインタビューしたと言い、そのときの話を聞くことになった。
私は彼女がミスユニバースの世界大会で2位になったことしか知らなくて、
wikiとblogで情報を集めた。
そうしたらblogにとある人が知花さんにこの本を薦めていたのを知ったのだ。
表紙にきれいな貝殻の写真が使われていてちょっとぴんときて
帰りに横浜の丸善によって探したら置いてあった。
原書をkindleにダウンロードしたかったのだが、
kindle store では扱っていなかった。

古過ぎるらしい。
初版は昭和42年で、なんと七十七刷されているのだ。
五人の子供がいて夫と暮らす生活をしている著者、アン・モロウ・リンドバーグさんの
家事や雑事に忙殺される女性の時間の過ごし方について
疑問が投げかけられている。
家事が機械に代替されるようになると生活が楽になるかわりに
自分がそれほど重要じゃなくなるという空虚感に襲われ、
アメリカの女性たちは飢えているというのだ。
彼女は、一人になること孤独になることが重要だと説く。

”自分というものの本質を再び見出すために一人になる必要があるので、
そのときに見出した自分というものが、女のいろいろな複雑な人間的な関係の、なくてはならない中心になるのである。”

女性の権利が拡大して男性と同じようになってきたけれど
それを享受する女性側の意識は
どのように変わっているのか。
実はそれほど変化していないのではないだろうか。

押し付けられた価値観ではなく
自分自身で納得のいく選択をしているだろうか。
忙しさという口実に流されて
本当の創造というものを怠っていないだろうか。
自分にもう一度問いかけてみようと思った。

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